ロープソロシステムについて
注意! 以下は、個人的なシステムであり、それぞれの器具はメーカー推奨の使い方をしておりません。参考にされて構いませんが、実行に移される場合は、当方は一切責任を負いませんので、くれぐれも自己責任で行ってください。
ロープソロクライミングのシステムについては、「TAKEMIの岩日記」を参考にしました。かなり有益でした。
http://www.takemi2899.com/
https://www.youtube.com/watch?v=K3xg1gdISkA
https://www.youtube.com/watch?v=O41Rnq4o6cs
以上を参考に、以下の道具を用いて自分なりのロープソロシステムを作りました。
操作法
まず下の図の B の部分のロープを3回ほど手繰って、グリグリに向かうロープを緩めます。このロープは逆行しないため、グリグリにはロープの重さがほとんどかからず、円滑な流れが妨げられません。
次にグリグリから出ている A の部分のロープを3回ほど手繰って伸ばし、クイックドローにロープをかけます。
① ぺツル・グリグリ
環付きカラビナでハーネスにつなげています。しかし普通にタイインループに接続しても、そのままではクライミング中に股下に下がって操作が困難になるため、穴を空けて細引きを通して(日向神開拓団のヤマサキさんに通してもらいました)、チェストハーネス(私のは懐かしのゼロポイントの製品です)から吊り下げて、高い位置を保ちます。これでロープ操作が楽になります。
落下時あるいは下降時に体重がかかるのは、グリグリと安全環付きカラビナで繋がっているハーネスの方で、チェストハーネスには体重は全くかからないようなシステムになってますのでご注意を。
② ぺツル・ミニトラクション
グリグリの場合、高く登るにつれて、ロープの流れが自重によって悪くなります。当初はザックにロープを入れて背負って登る予定で、この方法は、ロープが途中で引っかかる可能性のあるマルチピッチなどでは有効です。けれども、何しろ最大でも3kg近い重さですので、ショートルートで敢えて採用する必要もないと思います。
では流れを良くする工夫はあるのか。それがミニトラクションです。これを通したロープは一方向にしか流れなくなり、そこから下に伸びたロープの重さをミニトラクションが担ってくれるため、グリグリには荷重がかからなくなります(TAKEMIさんはマイクロトラクションを使ってましたが、私はかつての中国横断山脈の遠征のための装備にたまたまこれがあったので、有効利用しました)。
ランニングにクリップする時に、ミニトラクションから出ている冒頭の図のBの部分のロープを3回くらい手繰り、次にグリグリから出ているAの部分も同様に手繰ってクリップするとスムーズに行えます。
③ 手作りショックアブソーバー
ビレイヤーの役目の一つに、リードクライマーの落下ショックの吸収があります。衝撃の吸収がない場合、落下時にガッツンと衝撃がきます。体にも良くないですが、支点にも大きな力が加わり、あまり良い状況ではありません。というわけで、これもTAKEMIさんのサイトを参考に、自転車用のゴムロープ(近くのホームセンターで購入した株式会社サギサカ製自転車用3mゴムロープ)で自作しました。3mのものを2本束ねています。
もちろん、メインロープを固定するのは、支点(立木とか低い位置のハンガーとか。流動分散にしたりバックアップを取るといいです)です。ショックアブソーバーもここに固定します。ショックアブソーバーが伸びる長さを考慮してメインロープを緩めて、ショックアブソーバーの他方の端にもメインロープを結びます。これで、ショックアブソーバーが万一切断することがあっても、メインロープは支点に固定されているので安心です。